都会に39年住んでから、山口県に家族で移住したふくパパです。🐡
前回、iDeCoの口座を銀行から証券会社に移した話を書きました。4ヶ月かかった話です。
ただ、いま僕が気にしているのは、入口ではなく出口のほうです。
2026年1月、受け取り方のルールが変わりました。これまでの「5年」が「10年」になりました。
たった5年の話に見えます。でも、これでいちばん多い受け取り方が使えなくなりました。
この記事は、iDeCoを続けているけれど、受け取り方まではまだ決めていない人に向けて書いています。とくに勤め先に退職金がある人です。僕の条件で試算したら、税金が0円から122万円になりました。
そして10年やってきて、僕はこの制度を少し信用できなくなりました。その話まで書きます。
① 先に正直に書きます。僕はまだ受け取っていません
僕は40代です。iDeCoは10年目ですが、受け取るのは20年近く先です。だからこの記事は、体験談ではありません。
それでも書くのは、出口が変わると、いまの積み方が変わるからです。
60歳で困っても、そのときにはもう手遅れです。掛金をいくらにするか。その判断は、いま決めています。
ちなみにこの改正を知ったのは、ニュースでした。証券会社から連絡が来たわけではありません。
そして、僕にとっては完全に改悪でした。
「は? そんなころころ変わるの? なんなの?」
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② 退職所得控除は「税金がかからない箱」
iDeCoの受け取り方は2つあります。まとめて受け取る一時金と、分けて受け取る年金です。
多くの人が選ぶのは一時金で、今回変わったのもこちらです。
一時金には退職所得控除が使えます。税金がかからない箱だと思ってください。
箱の大きさは、勤めた年数で決まります。
- 20年まで … 1年あたり40万円
- 20年を超えた分 … 1年あたり70万円
43年勤めた人なら、40万円 × 20年 + 70万円 × 23年 で2,410万円です。
退職金が2,410万円までなら、税金はかかりません。かなり大きな箱です。
問題は、この箱をiDeCoと退職金で取り合うことです。
③ 2026年1月、「5年」が「10年」になった
これまではこうでした。iDeCoを先に受け取り、5年空けてから退職金をもらう。それで箱を2回まるごと使えました。
それが2026年1月から、10年空けないといけなくなりました。
いちばん多い受け取り方は、たぶんこれです。
60歳でiDeCo、65歳で退職金。
ちょうど5年です。これまでは、ぎりぎり通っていました。
その5年が、通らなくなりました。
④ 僕の場合で計算します|0円が122万円に
ここからは、自分の数字でやってみます。
条件はこうです。
- iDeCoに入ったのは30歳。60歳まで続けるとして30年
- 60歳のときのiDeCo残高は、1,000万円くらいになる見込み
- 会社に勤めるのは、22歳から65歳までの43年とします
- 退職金は仮に2,000万円とします
- 60歳でiDeCoを受け取り、65歳で退職金を受け取る
箱は2つあります。
- iDeCoの箱 … 加入30年ぶん。40万円 × 20年 + 70万円 × 10年 で1,500万円
- 退職金の箱 … 勤続43年ぶん。40万円 × 20年 + 70万円 × 23年 で2,410万円
絵にすると、こうなります。

改正前は、この2つをまるごと使えました。
- iDeCoの1,000万円 → 箱1,500万円におさまる → 0円
- 退職金の2,000万円 → 箱2,410万円におさまる → 0円
合わせて0円です。
ここからが、改正後の話です。
まず、「重なり」を見てください。僕がiDeCoに入っている30年は、会社に勤めている43年の中に、すっぽり入っています。
つまり同じ30年を、iDeCoの箱でも、退職金の箱でも数えていたわけです。二重に数えていたということです。
10年空ければ、これまでどおり見逃してもらえます。でも、60歳と65歳では5年しか空きません。
だから、あとから受け取る退職金の箱から、重なっていた30年ぶんが引かれます。
退職金の箱 2,410万円 - 重なった30年ぶん 1,500万円 = 910万円
箱が、ごっそり小さくなりました。あとは、ふつうの計算です。
- 退職金2,000万円 - 箱910万円 = 1,090万円がはみ出す
- 退職金の税金は、はみ出た分の半分で計算する。1,090万円 ÷ 2 = 545万円
- この545万円に所得税と住民税がかかって、ざっくり122万円
0円が、122万円になりました。やっていることは、まったく同じなのにです。
もうひとつ、引っかかることがあります。引かれる額は、実際にいくら使ったかでは決まりません。期間だけで決まります。
僕がiDeCoの箱1,500万円のうち使う想定は1,000万円です(ここはこれからの資産運用次第ですが)。でも退職金の箱からは、1,500万円まるごと引かれます。使ってもいない500万円ぶんまで、持っていかれる形です。
※ 退職金の額は仮の数字です。勤めた年数でも変わります。必ず自分の数字で確かめてください。
⑤ 順番を逆にしても、届きません
「退職金を先にもらえばいい」と思いますよね。僕もそう思いました。
ところが、こちらは前から19年です。今回、ここは変わっていません。
60歳で退職金をもらったら、iDeCoは80歳まで待つことになります。
でも、iDeCoは75歳までに受け取りを始めないといけません。
待つこと自体が、できないのです。
年金の形で分けて受け取れば、このルールからは外れます。ただし今度は、公的年金と合わせた別の計算がいります。
つまり、どう受け取るかを自分で計算する制度になりました。
⑥ 一方、NISAは何も考えなくていい
NISAはいつでも売れます。利益に税金もかかりません。出口でやることが、何もない。
順番も、年数も、控除も、考えなくていいのです。
ただ、フェアに書きます。iDeCoにも強みがあります。掛金がまるごと所得控除になるので、入口で毎年、税金が軽くなります。僕の掛金は月1万円で、年12万円。税率が20%の人なら、年2万4千円ほど軽くなる計算です。
並べると、こうなります。
| 入口 | 出口 | |
|---|---|---|
| iDeCo | 毎年、税金が軽くなる | 計算がいる。税金がかかることも |
| NISA | 何もなし | 何もいらない。税金もなし |
入口で得して、出口で払うかもしれないのがiDeCo。入口の得はないけれど、出口が確実にゼロなのがNISA。
そして、60歳まで1円も引き出せないのがiDeCoです。
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⑦ で、僕はどうするか|結局、そのまま続けます
始めたときは月5,000円でした。いちばん少ない額です。
途中で「さすがに少ないかな」と思い、月1万円に増やしました。
そのあとにこの改正、いや改悪です。
正直に書きます。信用できなくなりました。
20年先にもらうお金のルールが、いま変わったわけです。今度また変わらない理由が、どこにもありません。
だから、これ以上は増やしません。2026年12月から上限が月6.2万円まで上がりますが、増やしません。夫婦のNISAの枠も、まだ満額まで埋められていないからです。
なんなら5,000円に戻してもいいかな、やめてもいいかな、とすら思いました。笑
ただ、減らすのも、やめるのも、手続きが面倒です。掛金の額を変えられるのは年に1回だけ。しかも、やめたところで入れたお金は60歳まで出てきません。
それで結局、1万円のまま続けています。
入るのは簡単でした。やめるのは、面倒です。
僕の結論は、前の記事から変わっていません。
NISAを満額埋められる人向け。そうでないなら、まずNISAから。
僕は新NISAを楽天証券、高配当株をSBI証券で分けています。どちらも口座開設と維持は無料です。
まとめ|出口が動く制度と、動かない制度
iDeCoが悪い制度だとは思っていません。入口の節税は、はっきり得です。10年続けて、いまも続けています。
ただ、出口が動く制度だということは、10年やって分かりました。
最後に、この記事の要点です。
- 📅 2026年1月から、5年ルールが10年ルールになった
- ❌ 「60歳でiDeCo、65歳で退職金」が通らなくなった。僕の場合、0円が約122万円に
- 🔄 順番を逆にしても19年。iDeCoは75歳までなので間に合わない
- 🟢 NISAはいつでも売れて、税金もかからない。出口でやることがない
- 🙅 僕は掛金を増やしません。上限が6.2万円に上がっても同じ
- 🤷 かといって減らす手続きも面倒なので、1万円のまま続けます
- 🎯 結論、NISAを埋めきれないうちは、まずNISAから
僕がiDeCoを始めたのは10年前です。そのときの「5年空ければいい」は、もうありません。
制度は変わります。だから、変わっても困らないほうを先に埋めておく。いまの僕の答えは、これです。



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