都会に39年住んでから、山口県に家族で移住したふくパパです。🐡
移住したあと、iDeCoの口座を銀行から楽天証券に移しました。
申し込んだのが2月。終わったのは6月です。
まるまる4ヶ月かかりました。
ただ、しんどかったのは待たされたことではありません。この4ヶ月、僕のお金は運用されていませんでした。増えることも減ることもなく、ただ止まっていたのです。
この記事は、iDeCoを別の金融機関に移そうか迷っている人と、もう申し込んだのに、いつまでたっても残高が反映されなくて不安な人へ。
銀行口座を減らしている最中の人は、⑦の落とし穴のほうが危ないです。僕は、毎月の掛金が引き落とせなくなる一歩手前でした。
① 移住したら、スマホに銀行アプリが5つあった
移住した当時、僕のスマホには銀行アプリが5つ入っていました。
分け方はこうです。
- 給与の振込と引き落とし … 大手銀行
- 資産運用 … ネット銀行と証券会社
用途で分けていたつもりでした。でも数えてみると、ネット銀行が2つ、大手銀行が3つ。同じ銀行のアプリが2つ入っているような状態です。われながら、よく分からないことになっていました。
残高を確かめようとするたびに、こう思っていました。
「何回ログインすればいいんだ」
移住は、荷物を減らす作業でもあります。家を売り、保険も解約しました。車だけは逆に1台から2台に増えています。それでも、お金の置き場所は減らそうと決めました。
理由はひとつです。余計なことに頭を使いたくなかった。それだけでした。
【関連記事】【地方移住✕ネット銀行】移住者に銀行選びが超重要な理由
② iDeCoだけ、前の銀行に置いたままだった
銀行はネット銀行にまとめました。証券会社のメインも楽天証券に決めました。
でも、iDeCoだけが残りました。
iDeCoを始めたのは10年前です。当時の僕は「なんだかお得らしい」というくらいの理解でした。よく分からないまま、近くの大手銀行で口座を作っています。
そこから10年、一度も動かしていません。
正直に言うと、iDeCoは一番後回しになりました。移換に時間がかかるのは知っていたからです。
最初は「前の銀行のままでいっか」と思っていました。
でも、だんだん気持ち悪くなってきたのです。銀行も証券会社もまとめました。それなのに、老後のためのお金だけが別の場所に置きっぱなしです。
それで移そうと決めました。2026年2月のことです。
③ 実際の手続きは、こう進みました
まず、やること自体はむずかしくありません。順番はこうでした。
| 順番 | やったこと | かかった感じ |
|---|---|---|
| 1 | 楽天証券のサイトでネット申し込み | その日のうちに終わる |
| 2 | 書類が郵送で届く | しばらく待つ |
| 3 | 書いて返送する | 1回だけ |
| 4 | 移換完了の通知が届く | ここまでが長い |
| 5 | 楽天証券の口座に残高が反映される | 通知のあと、さらに待つ |
自分の手を動かすのは、1から3までです。ここは1〜2週間ほどで終わりました。
長いのは4と5でした。しかも、完了の通知が来てもすぐには反映されません。通知を見てから口座に数字が出るまで、もうしばらく待ちました。
④ 2ヶ月たっても何も起きないので、電話をかけた
書類を返してから、しばらく待ちました。
1ヶ月たっても、何も起きません。2ヶ月たっても同じでした。楽天証券の画面を開いても、iDeCoの残高は出てこないままです。
時間がかかるのは覚悟していたけど、さすがにおかしいんじゃないか。そう思って、電話をかけました。
⑤ 電話して分かった「遅い理由」
聞いてみて、くわしい仕組みを知りました。
iDeCoの引っ越しは、持っている商品をそのまま運ぶわけではないのです。実際はこうなります。
- 前の金融機関で、持っている商品をぜんぶ売る
- いったん現金にする
- その現金を、新しい金融機関に送る
- 新しい金融機関で、あらためて商品を買い直す
この4つを順番に踏みます。だから時間がかかる、という説明でした。仕方のないことだ、とも言われました。
電話を切ったあと、頭に浮かんだのはこれです。
「やっぱり、この間ずっと運用されてないのか」
ちなみに、移換にかかる期間は書類の受付から1ヶ月半〜3ヶ月ほどが目安とされています(SBI証券のiDeCo・2026年8月時点)。僕の4ヶ月は、長いほうだったのかもしれません。ただ、いちばん短い1ヶ月半でも、運用が止まることは変わりません。
⑥ 一番こわいのは、4ヶ月まるごと空白になること
待たされること自体は、正直どうでもいいのです。こわいのは別のところにあります。
売った瞬間から、お金は1円も動かなくなります。
現金は増えません。相場が上がっても、その分は受け取れません。もちろん逆もあって、下がったときは影響を受けません。でも、iDeCoは60歳まで引き出せないお金です。長い目で増やすつもりで積み立てているのに、4ヶ月だけ現金で寝かせることになります。
自分で選んだ空白ではない、というのが引っかかりました。
当時の正直な気持ちを書いておきます。
「今、株高なのに。この波に乗れないのはショック〜」
移換を決めたとき、ある程度覚悟していましたが実際株高となると、その恩恵を受けたかった。笑
⑦ もうひとつの落とし穴|引き落とし口座だけ、前の銀行のままでした
同じ電話で、もうひとつ大事なことを教わりました。むしろ、こっちのほうが危なかったです。
「引き落とし口座の変更は、別なんです」
「え? そうなんですか……?」
「出していただいた書類の、引き落とし口座を変えるところに書いていませんか?」
「いや、書いた覚えがないです」
そうなのです。書類にはちゃんと欄がありました。僕が飛ばしていただけでした。
僕の掛金は月1万円です。運用の場所は楽天証券に移ります。でも、その1万円が引き落とされるのは前の銀行のまま。実際、4ヶ月のあいだずっと前の銀行から引かれ続けていました。
- お金が出ていくのは … 前の銀行
- そのお金が運用されるのは … 楽天証券
運用の引っ越しと、引き落とし口座の変更は、別の手続きです。
そして、これがなぜ危なかったのか。僕はこのとき、銀行の数を減らしている最中でした。前の銀行の口座も、そのうち解約するつもりでいたのです。先に解約していたら、毎月の1万円が引き落とせなくなっていました。
電話の続きはこうです。
「書類でもできますし、今はe-iDeCoというサービスがあって、ネットでも手続きできますよ」
「ネットでやってみます」
e-iDeCoは、国民年金基金連合会がやっている電子申請のサービスです。ここから引き落とし口座の変更ができます。今は楽天銀行からの引き落としに変わりました。
ただし、これも一瞬では終わりません。 ネットからの手続きでも、完了まで3週間から1ヶ月半ほどかかります。書類だと1ヶ月半から2ヶ月半です。
つまり、こういうことです。前の銀行の口座を先に解約していたら、毎月の1万円が引き落とせなくなっていました。 切り替えが終わるまで3週間〜2ヶ月半かかるので、そのあいだは前の口座を空にできません。
僕は電話をかけたから気づけました。かけていなければ、たぶん気づかないままでした。
⑧ 移してみて、変わったこと
6月。楽天証券の画面を開いたら、iDeCoの残高がちゃんと表示されていました。書類でも通知が届きました。
やっと終わった、という感じです。
移してよかったことは、2つありました。
ひとつは、選べる商品が増えたこと。 前の銀行は、iDeCoで選べる商品がとても少なかったのです。その中から選ぶしかありませんでした。
もうひとつは、手数料です。
前に持っていた商品は、手数料が年0.2%台でした。今の商品は年0.0561%です。
手数料は、およそ4分の1になりました。
100万円あたりで見ると、年2,000円台だったものが561円になった計算です。
小さい数字に見えるかもしれません。でもiDeCoは60歳まで続きます。20年、30年と積み上がるお金から、毎年ずっと引かれ続けるものです。この差は、あとからじわじわ効いてきます。
【関連記事】【地方移住×お金】投資信託4本に分散したつもりが、9割が米国株だった——オルカン1本にまとめた理由
⑨ 金融機関はここで決まります|見るところは2つだけ
正直に書きます。10年前の僕は、近くの銀行に行って、すすめられるまま口座を作りました。比べていません。調べてもいません。iDeCoがお得らしい、というだけで決めました。
その結果が、10年後の4ヶ月です。
10年前の自分に言いたいことは、ひとつだけです。
最初の1社を、ちゃんと選んでおけ。
窓口で開くか、ネット証券で開くか。分かれ目は、選べる商品の数です。そもそもの数が、違いました。
あとから移せます。移せますが、4ヶ月かかります。その間、お金は止まります。引き落とし口座も、自分でやり直しになります。手数料の高い商品を持ち続けた分は、戻ってきません。
ちなみに、移換そのものにお金はかかりませんでした。前の銀行でも、手数料は取られていません。金融機関によっては移換元で手数料がかかることもありますが、僕の場合はゼロでした。
かかったのは手数料ではなく、4ヶ月という時間のほうでした。
最初に選んだ場所が、そのまま数十年ついてくるということです。
見るところは、2つでいいと思います。
- 選べる商品が多いか
- その中に、手数料の安い商品があるか
この2つだけで、僕と同じ4ヶ月は避けられます。
僕は楽天証券にしましたが、そこがベストだと言うつもりはありません。当時は「銀行を統一したい」で選んだだけです。
僕がやり直しになったのは、最初にここを見なかったからです。決める前に、資料だけでも取り寄せて中身を見てください。無料ですし、あとから4ヶ月かけてやり直すより、ずっと早いです。
まとめ|10年目の今、思っていること
最後に、正直な話を書きます。
僕がiDeCoを始めたのは10年前。掛金は最低の5,000円からでした。よく分からないまま、とりあえず入ってみた、という感じです。
そして1年ほど、そのまま放っておきました。
iDeCoは1年に1回、運用実績のお知らせが届きます。初年度のそれを開いたとき、違和感がありました。
「これなんか、ただ貯金してるだけの額と変わらなくない?」
最初に置かれていたのは、元本保証の商品でした。自分で選ばないと、そうなっていたのです。そこからスイッチングをして、全部を株式の商品に変えました。
今は、月1万円の積立で130万円ほどになっています。
あのまま気づかずにいたら、たぶん今も貯金のままでした。iDeCoは、入っただけでは何も起きません。
最後に、この記事の要点です。
- ⏳ 銀行から証券会社へiDeCoを移したら、4ヶ月かかった
- 💤 その間ずっと運用は止まったまま。売って現金にしてから移すから
- 🏦 引き落とし口座は自動では変わらない。書類に欄があったのに飛ばしていた
- ⚠️ 切り替えが終わるまで前の銀行の口座は空にできない。3週間〜2ヶ月半かかる
- 💰 手数料は年0.2%台から0.0561%へ。選べる商品の数も違った
- 🎯 結論、最初の1社をちゃんと選ぶ。あとから移すと4ヶ月かかる
そしてもうひとつ。10年目の今、僕が気にしているのは出口のほうです。受け取り方のルールが変わって、ややこしくなりました。ここは長くなるので、別の記事に分けました。
【関連記事】【地方移住×お金】iDeCoの出口が10年ルールに。「60歳でiDeCo、65歳で退職金」が使えなくなった話



コメント