都会に39年住んでから、山口県に家族で移住したふくパパです。🐡
この記事は、「オルカンとS&P500、両方買っておいたほうが安心じゃない?」と考えている人向けです。
移住する前の僕は、投資信託を4本持っていました。オルカン、S&P500、S&P500のトップ10だけを集めたファンド、そして米国の半導体(SOX)。合計150万円ほどです。
分散しているつもりだったのと、少しリスクをとって上昇を狙う意味、両方ありました。
でも、あとから並べてみると。4本のうち9割以上が米国株で、しかも同じ巨大企業を何度も買っていたんです。
唐揚げ弁当を買って、さらに唐揚げを追加でのせていた、そんな感覚。
この失敗があったから、後にマンションを売って手元に残ったお金を、迷わずオルカン1本に入れられました。今日はその話を書きます。
① 移住前の僕は、投信を4本買っていました
当時の内訳は、だいたいこんな形でした。
- 🌏 オルカン(全世界株式)……20万円
- 🇺🇸 S&P500……100万円
- 🔟 S&P500のトップ10だけを買うファンド……10万円
- 💻 SOX(米国の半導体株)……20万円
理由は2つありました。
ひとつは分散です。「1本に全部入れるのは怖い。何本かに分けておけば、どれかがダメでも大丈夫」。投資を始めたばかりの頃って、こう考えませんか。僕はまさにそうでした。しかも4本とも名前が違うので、分けた気になれるんです。オルカンは世界、S&P500はアメリカ、トップ10は大企業、SOXは半導体。全部ちがうジャンルを買っている——そう思い込んでいました。
もうひとつは上振れ狙いです。少しリスクをとって、伸びそうなところに小額だけ乗せておきたかった。
この2つ目は、金額を見ると自分でもはっきり分かります。S&P500の100万円が本体で、トップ10の10万円とSOXの20万円は「ちょっと乗せてみる」枠でした。ちゃんと小額に留めているので、ここは当時の自分の狙い通りです。
問題は、1つ目のほうでした。
② 並べてみたら、4本とも「同じところ」を買っていた
きっかけは、YouTubeの投資解説でした。「ファンドは中身が被っていることがある」と聞いて、じゃあ自分の4本はどうなんだと、並べてみたんです。
分かったのは、4本は横に並んでいるのではなく、大きい円の中に小さい円が入っているような関係だということでした。
- 🌏 オルカンは「全世界」ですが、中身の約6割が米国株です
- 🇺🇸 S&P500は、そのオルカンの米国部分の中核そのもの
- 🔟 トップ10ファンドは、そのS&P500のうち時価総額で約3分の1を占める上位10社だけを買うもの
- 💻 SOXは米国上場の半導体約30社ですが、その上位を占める半導体大手は、そのままS&P500の上位にも入っています(米国を代表する巨大テック企業が、半導体の主役でもあるからです)
図にすると、だいたいこうなります。

つまり僕がやっていたのは、オルカンの一番てっぺんの部分を、形を変えて何度も買い直していたことでした。
金額で見ると、もっとはっきりします。150万円のうち、
- S&P500の100万円 → まるごと米国
- トップ10の10万円 → 米国、しかも上位10社だけ
- SOXの20万円 → 米国の半導体
- オルカンの20万円 → そのうち約6割(12万円ほど)が米国
ざっくり足すと、150万円のうち約140万円、9割以上が米国株でした。
ここで、「なにやってんだ」ってなりました。
本数では4本に分けたのに、金額ではまったく分けていなかったんです。
上振れを狙って小額を乗せること自体は、狙い通りでよかった。間違っていたのは、それをやりながら「分散もできている」と思っていたことです。本体のS&P500まで同じ米国だったので、分散の役を果たしている部分がほとんどありませんでした。
もしその数社が同時に崩れたら、4本まとめて落ちる。「分けているから大丈夫」という安心は、気のせいだったわけです。
分散は、本数の話ではなく金額配分の話——これが一番の学びでした。
③ 「手数料が増えるからやめた」——実はこれ、間違いでした
ここは正直に書きます。
僕はずっと、「本数を増やすと手数料を余計に取られるから1本にまとめた」と理解していました。
でも、この記事を書くために調べ直したら、それは間違いでした。
なぜそう思い込んでいたのか、理由には心当たりがあります。僕は当時、この4本とは別にウェルスナビも使っていて、手数料が年1%かかることに強い抵抗を感じて全額売却した経験があるんです。あの1%の重さが頭に残っていたので、「手数料」という言葉に過敏になっていました。
実際の信託報酬(保有中ずっとかかる手数料)は、こうです。
| ファンド | 信託報酬(年) |
|---|---|
| オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式) | 約0.05775% |
| S&P500(eMAXIS Slim) | 約0.09372% |
| S&P500トップ10(Tracers) | 0.10725% |
| SOX(ニッセイ・米国半導体インデックス) | 0.1815% |
いちばん高いSOXでも、オルカンとの差は年0.12%ほど。100万円持っていて、年1,200円くらいの差です。
ウェルスナビの1%とは、ケタが違います。しかも投資信託は購入時の手数料が無料(ノーロード)のものが主流なので、本数を増やしたから手数料が倍になる、というものでもありません。
つまり、手数料はやめる理由になっていなかった。本当の理由は②で書いたことです。分散のつもりで買っていた部分が、分散になっていなかったから。手数料ではなく、中身と金額配分の話でした。
自分が長く思い込んでいた理由が違っていた、というのは書くのが少し恥ずかしいのですが、同じ勘違いをしている人はけっこういるはずなので、そのまま残しておきます。
なお、ウェルスナビの年1%を高いと判断した話は、こちらに詳しく書いています。
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④ 今のポートフォリオ——オルカン1本+日本株を少し
4本をやめて、今はこうなっています(評価額・含み益込み)。
| 投資信託 | 金額 |
|---|---|
| オルカン(全世界株式) | 約1,200万円 |
| 日経平均 | 約40万円 |
| TOPIX | 約14万円 |
オルカンに集約した理由は、これ1本で全世界に分散されているからです。米国が6割入っているので、S&P500を別に買う意味はほとんどありません。上位10社もSOXも、すでにこの中に入っています。1本で足りていた——それが結論でした。
日経平均とTOPIXについても正直に書きます。この2本の中身はかなり被っています。どちらも日本の大企業が中心で、しかもオルカンにも日本株が5%前後は入っています。②で「重複はよくない」と書いた僕が、まだ重複を持っているわけです。
理由は合理性ではありません。日本人だから、日本企業を応援したい気持ちが少し入っている——それだけです。合わせて54万円で、資産全体から見れば数%。この規模なら、納得感を取ってもいいと思っています。面白いのは、2026年7月時点では、この日本株のほうが年初来の成績は良いこと。効率で選ばなかった枠が、たまたま今はいちばん元気です。
なお、どのファンドを買うべきかは人によって変わるので、この記事では特定の商品をおすすめしません。買う前に中身(構成銘柄と比率)を見る、それだけ持ち帰ってもらえたら十分です。
証券口座がないと中身の比較もできないので、まずは口座だけ作っておくのは無駄になりません。僕は投資信託と新NISAを楽天証券、高配当株をSBI証券で分けています。
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まとめ:分けた気になっていただけでした
- 🍱 移住前は投信4本で150万円。並べてみたら9割以上が米国株で、唐揚げ弁当に唐揚げを追加していたようなものだった
- 📊 本数では4本に分けたのに、金額では分けていなかった。分散は本数ではなく金額配分の話
- ⚠️ 小額で上振れを狙ったのは狙い通り。間違っていたのはそれをやりながら「分散もできている」と思っていたこと
- 💸 「手数料が増えるからやめた」は僕の勘違い。信託報酬の差は年0.12%程度=100万円で年1,200円
- 🌏 今はオルカン約1,200万円に集約。1本で全世界に分散されているので、S&P500を別に買う意味はほぼない
- 🇯🇵 日経平均40万・TOPIX14万は応援したい気持ちの枠。被りは自覚のうえで持っている
投資を始めたころ、僕は「本数を増やすこと」を分散だと思っていました。でも実際に分散を決めるのは、本数ではなく金額の置き方でした。
この失敗を移住前に済ませておいたおかげで、マンションを売って手元に残ったまとまったお金を、迷わず1本に入れられました。150万円のうちに気づけたのは、むしろ運が良かったと思っています。


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