【地方移住×リアル】移住先ランキングで山口県は何位?——移住2年目の僕が、世間のイメージと本音のギャップを語る

山口県は移住ランキング何位?のアイキャッチ画像 移住

「移住先ランキング」って、移住を考えはじめると一度は検索しますよね。僕も移住前、何度か眺めました。

先に答えから言います。山口県は「移住希望地ランキング」(2024年)で、窓口相談部門10位・セミナー部門6位。セミナー部門は前年19位からの大ジャンプです。そして順位よりも驚きなのが、山口県への移住者は年間4,578人で、8年連続過去最多を更新中という事実。派手さはないけれど「実は選ばれている県」なんです。

先に自己紹介すると、僕は2025年に家族4人で都市部から山口県へ移住しました。正直に言うと、僕の移住のきっかけは、ランキング上位の「自然」や「スローライフ」への憧れもありますが、一番は——「お金」でした。

この記事では前半で、ランキングと「みんなの移住のきっかけ」のデータをおさえます。そして後半が本題。「自然」「ゆとり」「生活コスト」というランキング上位の移住理由が、実際に移住してみたらどうだったのかを、期待が外れたことまで含めて正直に書きます。

移住先ランキングで山口県は何位?【最新データ】

移住先ランキングでいちばん有名なのが、NPO法人ふるさと回帰支援センター(東京・有楽町にある移住相談の窓口)が毎年発表している「移住希望地ランキング」です。窓口相談者・セミナー参加者、約1万9,000人へのアンケートがもとになった「移住したい人のリアルな人気投票」で、最新の結果(2025年、ふるさと回帰支援センター発表)は、窓口相談部門が1位群馬・2位栃木・3位長野、セミナー部門が1位群馬・2位長野・3位和歌山。首都圏から近くて自然のある「ほどよい地方」が上位に並ぶ傾向です。

そして我が山口県は、2024年の結果で窓口相談部門10位・セミナー部門6位。セミナー部門は前年の19位から一気に6位へジャンプアップしました。正直、移住するまで僕は山口県がトップ10に入る県だとは思っていませんでした。「移住先」と聞いてイメージするのは長野とか沖縄とかで、山口はノーマークだったんじゃないでしょうか(僕の場合は妻の地元だったから、という理由です)。

ただ、住んでいる身として紹介したいのは、順位よりこっちの数字です。山口県への移住者は年間4,578人。しかも8年連続で過去最多を更新中山口新聞)。ランキングは「行きたい県」の人気投票ですが、こちらは「実際に移住した人」の数。つまり山口県は、派手にバズってはいないけれど、現実に人が移り住み続けている県なんです。移住2年目の実感としても、これは腑に落ちる数字です。

みんなの移住のきっかけは「自然」「ゆとり」「お金」

次に、「みんなは何がきっかけで移住するのか」。内閣官房の意識調査によると、地方暮らしに関心を持った理由の上位は、①自然にあふれた環境(55.8%)②空間的・時間的に余裕のある生活(49.4%)③生活コストが安い(49.4%・同率2位)。「自然」「ゆとり」「お金」——移住のイメージそのままの並びですよね。

もうひとつ、個人的に「わかる」と思ったのが総務省の調査です。移住を決めた理由に「ふるさとで暮らしたい」を挙げた人が25.1%、「家族や親せきの近くで暮らしたい」が21.4%——つまり移住した人の4〜5人に1人は、まったく知らない土地ではなく「縁のある土地」を選んでいます。僕もまさにこれで、移住先は妻の地元でした。知り合いがいる土地は住まい探しも子育ても情報が入りやすくて、移住のハードルがぐっと下がります。

ちなみに僕の一番のきっかけは③の「お金」でした。インフレとじわじわとした金利の上昇で、都市部で暮らし続ける意味に疑問を感じたのが出発点です。この経緯はインフレ時代に地方移住を選んだ理由に詳しく書いています。

では、この「自然」「ゆとり」「お金」という3大きっかけは、実際に移住してみたらどうだったのか。ここからが本題です。

ランキング上位の移住理由、実際どうだった?——移住2年目の本音

「自然にあふれた環境」→ 本当。ただし、よかったのは景色より”鼻”だった

自然が豊かなのは、期待どおりでした。海も山も日常の風景です(子どもたちと海で遊ぶ話は移住してよかったことに書きました)。

でも僕にとっていちばんの誤算は、景色ではありませんでした。長年悩まされてきたアレルギー性鼻炎が、移住してから明らかに軽くなったんです。

都市部にいた頃は、季節を問わずティッシュが手放せない生活でした。それが今は、薬に頼る日が目に見えて減っています。空気なのか、住環境なのか、正確な理由は僕にはわかりません。あくまで僕個人の体感で、誰にでも起きることではないと思います。ただ、「自然豊かな環境」のご利益が、まさか鼻に来るとは思っていませんでした。移住のメリットって、事前に想像していたものとは違うところに転がっていたりします。

「余裕のある生活」→ スローライフではない。でも”暮らしの余白”は本物

正直に言うと、僕に「スローライフ」は当てはまりません。移住しても仕事は変えていないので(転職しない移住の話)、平日は移住前と同じように働いています。畑を耕してのんびり——という生活では全然ないです。

それでも、「余裕のある生活」は嘘じゃないと感じています。効いているのは、たぶんこの2つ。

① 働き方の余白。 同じ仕事でも、都市部の職場に比べてノルマや数字の縛りがきつくなく、自分のペースで働ける環境になりました。仕事の中身は同じなのに、消耗が違う。これは想定外の収穫でした。通勤の満員電車がない点も大きい。

② 日常の余白。 象徴的なのが、休日のカフェです。こっちのコメダ珈琲は駐車場が広くて駐車料金はもちろん無料、店内も広々。都市部のカフェにあった「90分制」みたいな時間制限も見たことがありません。都市部で暮らしていた頃、「混んできたので……」と席を立っていたあの感じが、日常から消えました。

小さいことに見えて、この「急かされない」の積み重ねが、余裕のある生活の正体なんじゃないかと思っています。

「生活コストが安い」→ これは体験済み。数字で書いています

3つ目の「生活コスト」は、僕の移住のきっかけそのものだったので、このブログでずっと数字つきで書いてきました。結論だけ言うと、我が家は住居費を中心に固定費が大きく下がり、家計はプラスに転じました。詳しくはインフレ移住の記事と、通信費自動車保険など個別の見直し記事をどうぞ。

正直、アテが外れたこと——自転車には乗らなくなった

いいことばかり書いても信用されないと思うので、期待が外れた話も書きます。

僕は自転車が好きで、移住のとき自転車もわざわざ持ってきました。「自然の中を走れるぞ」と楽しみにしていたんです。

結果は——ほとんど乗らなくなりました。

理由は、こっちが想像以上に車社会だったこと。皮肉なことに、自転車道や広い歩道はむしろ都市部のほうが整備されていて走りやすいんです。こっちでは移動はみんな車。自転車に乗っている人が超少数派なので、車道を走っていると自分が「交通弱者」として浮いているのを感じます。ドライバーからしても、たまにしかいない自転車は正直扱いに困る存在だと思う。そう感じてから、だんだん乗らなくなりました。

つまり、地方移住のリアルは「車が完全に必需品」ということです。我が家も移住にあわせて車まわりを整えました。車を持つとお金の話が一気に増えるので、カーリースを検討した話自動車保険を一括見積もりで安くした話も参考にしてください。

ちなみに、アテが外れたこと・しんどかったことは自転車以外にもあります。「後悔したこと10個」として別の記事に全部まとめました。

【関連記事】地方移住はやめとけ?山口に移住して2年目の僕が、後悔したこと10個と「向かない人」を正直に書く

おまけ:山口の地酒が、うまい

データと関係ない話をひとつだけ。山口は地酒の県です。全国区の獺祭(だっさい)はもちろん、雁木(がんぎ)、東洋美人、貴(たか)——酒どころと呼ばれる県に負けない銘柄が、県内のあちこちの蔵からそろっています。スーパーや酒屋で地元の酒がずらっと並んでいるのを眺めるだけでも、ちょっと楽しい。お酒が好きな人には、地味に大きい移住メリットだと思います。

まとめ:移住のきっかけは「お金」でもいい

最後にまとめます。

  • 山口県は移住先ランキングで窓口10位・セミナー6位(2024年)。派手さはないけど、移住者は8年連続で過去最多更新中の「実は選ばれている県」
  • みんなのきっかけは「自然」「ゆとり」「お金」。移住2年目の実感として、3つとも嘘じゃない。ただし効き方は想像と違う(自然のご利益は鼻に来た)
  • アテが外れることもある。僕の場合は自転車。地方は車社会、これだけは覚悟しておいてほしい

そして最後にもう一度。移住のきっかけは、ランキング上位の「自然」や「スローライフ」みたいな、キラキラしたものじゃなくていいと思います。僕のきっかけは「お金」でした。それでも移住して2年目、暮らしの満足度は間違いなく上がりました。

きっかけが何であれ、動き出したら次は段取りです。移住のやることリストお金の話から、ぜひどうぞ。

【出典】移住希望地ランキング:ふるさと回帰支援センター/移住のきっかけ:内閣官房 移住等に関する意識調査/山口県の移住者数:山口新聞/移住を決めた理由:総務省「田園回帰」に関する調査研究報告書

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