【地方移住✕暮らし】移住してよかったこと——子育て・海・心のゆとり、正直に書く

移住してよかった画像。 移住

2025年4月、都市部から山口県へ移住して、約1年。正直に言うと、移住で世帯の収入そのものは減った。それでも「移住してよかった?」と聞かれたら、迷わず「よかった」と即答できる。

固定費がどれだけ下がったか、というお金の話は別記事でじっくり書いた。仕事は転職せず、勤め先の異動制度を使って移住できた。その経緯は仕事の記事に書いている。この記事で書きたいのは、数字には出てこないほうの話。実際に暮らしてみて「これは大きかった」と感じていることを、イマイチな点もふくめて正直に残しておく。

これから地方移住を考えている共働き・子育て世帯の、リアルな判断材料になればうれしい。

① 子育てのサポートが、日常の中にある

我が家にとって移住の一番の核は、これに尽きる。妻の実家まで、車でわずか5分。じいじ・ばあばのサポートが、暮らしの随所にある。

共働きだと、どうしても回らない場面が出てくる。

  • 子どもが急に熱を出したけれど、自分も妻もすぐには抜けられないとき
  • 自分と妻、両方とも仕事で帰りが遅くなる
  • 上の子の習い事の送り迎えで手がふさがり、下の子をどこかで見ていてほしいとき

こういうとき、車で5分のところに頼れる人がいる安心感は、想像していた何倍も大きかった。「いざとなったら見てもらえる」という前提があるだけで、夫婦の気持ちの余裕がまるで違う。

もうひとつ思いがけずよかったのが、妻の幼なじみが近くにいて、その子たちも同じくらいの年頃だったこと。妻の地元に戻ってきたことで、ママ友というより”昔からの仲間”のネットワークに自然と入れてもらえて、子ども同士のつながりまで広がっていった。移住前には想像していなかった、うれしい誤算だ。

② 子どもが、のびのび走り回れる

正直に書くと、今の住まいは少し手狭だ。移住前は3LDKの分譲マンション(1階)だったけれど、今は2LDKの賃貸で、しかも2階。下の階を気にして、家の中で思いきり走らせる、というわけにはいかない。

でも、それを補ってあまりあるのが、車で5分のばあば家。2階建てで広く、子どもたちはここで思う存分はしゃいで走り回れる。家が手狭でも、すぐ近くに”のびのびできる場所”があるというのは、子育てにおいて本当に大きい。

そしてばあば家の庭にはがある。きゅうり、大根、パプリカ、ピーマン……季節の野菜を育てていて、子どもたちは水やりから収穫まで関わっている。

先日も、息子が採れたてのきゅうりをかじりながら、こう言った。

「これ、ぼくが水あげたきゅうりや」

自分が世話したものを自分で食べる。スーパーで買ってくるのとは、まるで違う実感がそこにある。バッタを追いかけ、土をいじり、そんな自然体験が特別なイベントではなく日常の延長にあること。これは、都市部のマンション暮らしでは手が届かなかったものだ。

(写真は野菜の苗をスケッチしている。笑)

そして広い庭は、それ自体が遊び場になる。我が家はこの庭で、しょっちゅうバーベキューをする。ときには焚き火を囲むことも。パチパチと爆ぜる火を前に、子どもたちは決まって大はしゃぎだ。火を見つめるあの顔は、家の中では見られない。庭付きの広い家が車で5分のところにある——ただそれだけで、休日の過ごし方の選択肢がぐっと増えた。

③ 海が、車で15分の「日常」になった

海好きの自分にとって、これは移住の大きなごほうびだった。車でたった15分で海に出られる。

去年の夏は、いったい何回行っただろう。数えてみると5回以上。しかも、駐車場もシャワーも無料。思い立った日にふらっと行って、ひと泳ぎして帰ってくる。そんな贅沢が、特別な計画もなしにできてしまう。

また、なにも夏だけに限らず、海のそばを散歩したいとき、ランニング、海をぼーっとただ眺めたいときにもふらっと行ける距離。海風にあたるだけで心地よい。

都市部に住んでいた頃と比べると、その差は歴然だ。

都市部時代移住後
海までの距離車で3時間弱車で15分
駐車場代1回あたり約2,000円無料
その他高速代・ガソリン代ほぼガソリン代のみ

1回行くのにかかる手間とお金が、もう比べものにならない。海好きのパパに引っ張られて、子どもたちもすっかり海好きになった。妻だけは「日焼けがイヤ」と言いながら、しゃーなしについてきてくれる(笑)

④ 自分自身の心が、軽くなった

子どものことばかり書いてきたけれど、自分自身の変化も大きい。

一番は、満員電車からの解放。毎朝毎晩、人にもまれる通勤がなくなって、改めて思った——自分は、人混みがかなり苦手だったんだ、と。気づかないうちに、あの環境はじわじわ消耗していたらしい。それがなくなっただけで、日々の機嫌がいい。

日々の買い物のストレスも、地味にぐっと減った。都市部では、店までの距離自体は近くても「徒歩か自転車でしか行けない」場所が多かった。たとえば駅前に100円ショップがあっても、結局そこへ車では立ち寄れない。それがこちらでは、どこへ行くにも車で完結するうえ、路面店ばかりで駐車も楽。荷物が多い日も、子ども連れの日も、移動のストレスがほとんどない。小さなことだけれど、毎日のことだから効いてくる。

そしてもうひとつ。移住時のマンション売却益を資産運用に回し、金融資産に少し余裕ができたことで、精神的なゆとりも生まれた。お金そのものというより、「いざ何かあっても大丈夫」という土台があることの安心感が大きい。我が家がそのお金をどう運用しているかは、こちらの記事に正直に書いている。

⑤ 正直、ここはイマイチ・覚悟がいる

いいことばかり書いても嘘くさいので、移住して残念だったこと・人によっては引っかかるかもしれない点も正直に書いておく。我が家の場合、こんな感じだ。

夜の楽しみが、ひとつ減った。
自分はサウナが好きで、子どもたちが寝たあと、夜中2時まで開いている店にたまに行くのがひそかな楽しみだった。それが、今の環境ではできなくなった。昼に行ける場所はあるので困りはしないけれど、「あの夜時間」は都市部ならではの楽しみだった。

地元以外の交流は、ほぼない。
自分の地元は都市部なので、山口には家族と職場以外の知り合いがいない。これは仕方のないことだし、自分は深い交友関係を求めるタイプではないので今のところ困っていない。ただ、人によっては「さみしい」と感じるかもしれない。ここは性格によると思う。

外食先が少なく、すぐ知り合いに会う(笑)
外で食事できる店の数も多くないので、行くと職場の人や知り合いにわりとすぐ会ってしまう。自分は気にしないけれど、プライベートとの境目を大事にしたい人は、気になるポイントかもしれない。

ちなみに「車が1台では生活が回らない」という地方ならではの事情もある。我が家の車事情は別記事に書いたので、気になる人はそちらを。

なお、移住の「後悔・しんどいこと」側は、別の記事に10個全部まとめている。この記事とセットで読んでもらえたら、我が家の移住の収支が見えるはずだ。

【関連記事】地方移住はやめとけ?山口に移住して2年目の僕が、後悔したこと10個と「向かない人」を正直に書く

⑥ まとめ:子どもにとっての「第3の居場所」ができた

移住して約1年。将来振り返ったときに、この選択が本当に正解だったのかは、正直まだわからない。それでも今のところ、子どもたちにとっては確かによかったんじゃないかと感じている。

理由をひとことで言うと、家庭でも学校でもない、近くのじいじ・ばあばの家という「第3の居場所」ができた気がするからだ。

  • 🏠 車5分のばあば家——広い家で走り回り、畑で野菜を育てる
  • 👨‍👩‍👧‍👦 祖父母や、妻の幼なじみとその子どもたち——血縁・地縁のゆるやかなつながり
  • 🌊 車15分の海——お金も手間もかけずに通える、自然との接点

家と学校の往復だけじゃない、もうひとつの帰る場所。それがあることの安心感は、たぶん数字には表れない。

最後に、我が家の移住をまとめるとこうなる。

🌱 よかったこと

  • 車5分の実家で、子育てのサポートが日常にある
  • 子どもがのびのび走り回り、畑や海で自然体験ができる
  • 満員電車から解放され、自分自身の心が軽くなった

⚠️ 覚悟がいること

  • 夜遊び(サウナなど)の選択肢は減る
  • 地元以外の交流はほぼゼロ。さみしさを感じる人もいるかも
  • 外食先が少なく、知り合いにすぐ会う。車も2台必須

収入の額面だけを見れば、移住は「損」かもしれない。でも我が家にとっては、お金には替えられない暮らしの質を手に入れた選択だった。同じように悩んでいる子育て世帯の、ひとつの参考になればうれしい。

お金の面で「実際いくら変わったのか」は、インフレ時代に地方移住を選んだ理由で具体的な数字とともに書いています。あわせてどうぞ。

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