都会に39年住んでから、山口県に家族で移住したふくパパです。🐡
この記事は、「移住した年(する年)のふるさと納税、いつも通りでいいのかな?」と気になっている人向けです。
我が家は移住のときに都会の持ち家マンションを売り、移住した2025年もいつも通りふるさと納税をしました。やってみて分かったのは、移住と持ち家の売却をきっかけに、ふるさと納税の前提がけっこう変わるということです。
先に結論を3つ。
- 住宅ローン控除がなくなったことで、寄付できる枠はむしろ広がった
- ただし満額までは攻めていない。超えるくらいなら、余らせるほうがいい
- 家を売った年は確定申告になるので、ワンストップ特例は使えない
順番に書いていきます。
① 「自己負担2,000円」って、実際どうお金が動くの?
ここ、僕も最初はピンときませんでした。「2,000円払えば返礼品がもらえる制度」と思っている人が多いのですが、実際のお金の動きは違います。
3万円を寄付する場合で並べてみます。
- まず3万円を、そのとき払う(財布から出ていくのは3万円まるごと)
- 返礼品が届く
- 翌年6月からの住民税が、2万8,000円ぶん安くなる(確定申告をするなら、一部は所得税の還付というかたちで戻ります)
- 差し引きして、最終的な手出しは2,000円だけ残る
つまり「2,000円で返礼品がもらえる」のではなく、「3万円を先に立て替えて、翌年に2万8,000円ぶん税金が軽くなる」というのが正しいイメージです。
だから気をつけたいことが2つあります。
- 先にまとまったお金が出ていく。年末にまとめて寄付すると、その月の家計はけっこう苦しくなります
- 軽くなるのは翌年6月から。すぐに効果を感じられるわけではありません
そして、この「軽くなる金額」には上限があります。これが限度額で、超えた分は控除されず、ただの寄付になります。
移住した年に一番動くのが、この限度額でした。
② 移住で限度額は動く——我が家は住宅ローン控除が消えて枠が広がった
限度額を決めるのは、ざっくり言えばその年の収入と、他に受けている控除です。
まず収入。限度額は前年ではなく、その年(1月〜12月)の収入で決まります。移住で転職して収入が下がる人は、去年と同じ感覚で寄付すると上限を超えるので、今年の見込みで計算し直したほうがいい。
我が家は収入そのものは移住前とほぼ変わりませんでした(この事情は仕事の記事に書いています)。代わりに大きく動いたのは、もうひとつの要素でした。
住宅ローン控除です。
持ち家に住んでいたころは、住宅ローン控除を受けていました。所得税を直接減らしてくれる強力な控除ですが、強力なぶんふるさと納税と枠を食い合います。住宅ローン控除で所得税がすでに減っていると、ふるさと納税で引くはずだった所得税の分が引ききれず、シミュレーションの見た目どおりに控除されないことがあるからです。
我が家は移住にあたって持ち家を売り、住宅ローンも完済したので、住宅ローン控除は消えました。つまり枠の食い合いがなくなり、限度額をフルに使える状態になった。移住した年に「今年は少し多めにできるな」と分かっていたのは、これが理由です。
ただし、枠いっぱいまでは攻めていません
とはいえ我が家の実際の寄付額は、4万5,000円〜5万円ちょっとです。枠が広がったと分かっていても、そこまで攻めませんでした。
理由は単純で、限度額を超えて自己負担が2,000円で済まなくなるほうが嫌だったから。移住した直後で生活がどう転ぶか読めない時期でしたし、シミュレーションはあくまで見込みです。その年の収入が思ったより下がれば上限も下がりますし、医療費控除のように他の控除が増えた年も下がります。
ふるさと納税の記事は「限度額いっぱいまで使いましょう」と書いてあるものが多いのですが、少し余らせておくほうが安心というのが我が家のスタンスです。超えた分はただの寄付になってしまうので、攻めて損するより、届く範囲で楽しむほうがいい。移住1年目はこれくらいがちょうどよかったです。
暮らしが落ち着いてきたので、今年はもう少し攻めてみようと思っています。
家を売って移住する人は、収入の変化だけでなく「住宅ローン控除がなくなるかどうか」もセットで確認を。逆に住宅ローン控除が残る人は、シミュレーションでその金額まで入力しないと枠を多めに見積もってしまいます。
限度額は各ポータルの無料シミュレーターで計算できます。年収と家族構成を入れるだけなので数分です。
【関連記事】【地方移住✕仕事】仕事を変えずに移住できた話——「転職しない移住」と「転職する移住」の選択肢を全部書く
【関連記事】地方移住でマンションはどうする?「貸す」も考えたけど結局売った理由
③ 移住すると住民税を納める先が変わる——基準は「1月1日」、納めるのは6月から
ここで押さえたいのが、住民税は「基準になる日」と「納める時期」がズレていることです。
- 基準日は1月1日。この日に住民票があった自治体が1年分を課税します(地方税法で決まった全国共通のルールなので、自治体による差はありません)
- 納めるのは、その年の6月から翌年5月まで。会社員なら5〜6月に勤め先で住民税決定通知書を受け取り、6月の給与から12回に分けて天引きされていきます
なのでたとえば4月に移住した場合、その年の6月から翌年5月に納める分は、1月1日に住んでいた移住前の自治体へ。移住先に納め始めるのは、移住した翌年の6月からです。ふるさと納税の控除が効いてくるのも、この6月からです。
④ 家を売った年は確定申告になる=ワンストップ特例は使えない
ここが、移住して家を売った人がいちばん事故りやすいポイントです。
ふるさと納税には、確定申告をしなくても控除が受けられるワンストップ特例があります。寄付先が5自治体以内で、確定申告をしない会社員なら申請書を送るだけで済む仕組みです。
ただし大前提は「確定申告をしない人向け」であること。
我が家は移住の年、確定申告をしました。マンション売却の3,000万円特別控除を受けるためです(使うには確定申告が必須で、黙っていても適用されません)。最初から確定申告が決まっていたので、ワンストップ特例は使っていません。というか、これまで医療費控除もずっと対象だったので、一度も使ったことがありません。
気をつけてほしいのは、ワンストップ特例と確定申告は併用できないということ。こういう事故が起こります。
- 春〜秋に寄付して、ワンストップ特例の申請書も出した
- その後、家を売ったので確定申告が必要だと分かった
- 確定申告をした瞬間、ワンストップの申請はすべて無効になる
- 確定申告書に寄附金控除を書き忘れる
- ふるさと納税の控除がまるごと消える
寄付はしたのに控除はゼロ、という結末です。
ただ、あとから確定申告することになっても、慌てる必要はありません。ワンストップの申請は自動で無効になるので、取り消しの連絡もいりません。大事なのは、ワンストップを出した自治体の分も含めて、その年の寄付を全部、確定申告書の寄附金控除の欄に書くこと。自治体から届く寄附金受領証明書を見ながら全件記入すれば、きちんと控除されます。「申請書は出したから大丈夫だろう」と思って書かずに出してしまうのが、上の4番です。
移住で家の売却益が出た場合は、3,000万円特別控除を使うために確定申告が必要になります。「今年は確定申告をすることになりそう」と思った時点で、最初から確定申告一本に決めてしまうのが一番ラクだと思います。
【関連記事】【地方移住×持ち家】マンション売却益に税金はかかる?3,000万円控除でゼロにした話と、住み替えで損しないための注意点
⑤ ポイント還元は2025年9月で終わりました
もう終わった話なので、さらっと。ポータルサイトのポイント付与は、2025年10月1日から禁止になりました。僕は楽天経済圏なので楽天ふるさと納税を使っていて、移住した2025年は「最後のポイント還元だな」と思いながら9月のうちに駆け込みで済ませたのを覚えています。
なので今からやる人は、ポイントは無いものとして考えてください。「どのサイトが還元率トップか」で選ぶ時代は終わりました(クレジットカード決済で付く通常のカードポイントは対象外なので、こちらは今も付きます)。
代わりに見るのは、返礼品の品揃えとサイトの使いやすさくらい。僕は結局「使い慣れているから」で楽天ふるさと納税を続けています。
👉 返礼品を探してみる(楽天ふるさと納税)
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⑥ 我が家の返礼品は、結局ぜんぶ食材
我が家はほぼ食材です。
- 🥩 お肉
- 🐚 ホタテ
- 🍽️ ハンバーグ(冷凍で届くタイプ)
- 🥬 野菜の定期便(何回かに分けて届く)
- 🍓 いちご
- 🍰 スイーツ(子どもたちのリクエスト枠)
家電や日用品も選べますが、子どもがいる家はとにかく食べる。届いてすぐ消費できて、確実に食卓に乗るものが一番助かります。特に野菜の定期便のように分割で届くタイプは、冷凍庫がパンクしないので便利でした。
選ぶときは、家族4人でホワイトボードに1人ずつ「これがいい」を書き出すのが我が家の恒例になっています。子どもたちは真っ先に甘いものを書くので、そこから「じゃあお肉はどれにしようか」と相談が始まる。手続き自体はただの事務作業なんですが、この時間だけはちょっとしたイベントです。
ふるさと納税を「節税のテクニック」として捉えると事務作業で終わってしまうけれど、家族で何が届くかを話す時間まで含めて考えると、けっこう楽しい制度だなと思っています。
【関連記事】【地方移住×お金】移住して家計はどうなった?固定費ビフォーアフター全公開——結論、年間約60万円軽くなった
まとめ:移住した年のふるさと納税は、いつも通りではない
- 💰 自己負担2,000円は「先に寄付金を払って、翌年6月からの住民税が安くなる」立て替えのしくみ。年末にまとめると家計が苦しくなる
- 🏠 住宅ローン控除がなくなると、寄付できる枠は広がる。家を売って移住する人は収入とセットで確認を。ただし我が家は満額まで攻めず4万5,000円〜5万円ちょっと。超えるくらいなら余らせるほうが安心
- 📅 住民税は1月1日時点の住所地の自治体へ、その年の6月から翌年5月にかけて納める。移住先に納め始めるのは移住の翌年6月から
- 📄 家を売った年は確定申告が必要=ワンストップ特例と併用できない。あとから確定申告になっても、ワンストップ申請済みの分まで含めて寄附金控除を書けば控除される
- 🛑 ポータルのポイント付与は2025年10月から禁止。今は品揃えと使いやすさで選ぶ(クレカの通常ポイントは付きます)
ふるさと納税そのものは、移住してもやめる理由のない制度です。ただ、「家を売る」が絡む年だけは、限度額と確定申告の2点を先に確認しておくと、あとで慌てずに済みます。
我が家は移住してからも変わらず続けています。届いた食材で食卓がちょっと豪華になる日があるのは、単純に嬉しいので。



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