これまでこのブログでは、「地方移住で固定費が下がった」という話を書いてきました。住居費が月数万円ダウンしたり、銀行まわりを整えて手間とコストを減らしたり——。でも、正直に告白します。移住して、ひとつだけはっきり「増えた」ものがあります。
それが——車です。
地方移住を「全部が安くなる」とだけ書くのはフェアじゃない。我が家は車にかかるお金が確実に増えました。この記事では、都市部から山口に移って車事情と家計がどう変わったのか、そして増えた出費をどう抑えたのかを、正直な数字とあわせて紹介します。これから移住を考える人が、家計を見積もるときの参考になればうれしいです。
都市部では「車は1台、移動は電車と自転車」だった
まず、移住前の都市部での車事情から。結論から言うと、都市部では車はそれほど家計を圧迫していませんでした。
理由はシンプルで、車をあまり使わなかったから。我が家は都市部では車は1台だけ。通勤は電車、近所への買い物や用事は、私の趣味でもあった自転車が中心でした。車の出番は、週末の大きな買い出しや、家族でのレジャーくらい。日常の足は電車と自転車で十分まわっていたんです。
だから車そのもの(ガソリンや維持費)は家計の中で大きな存在ではありませんでした。むしろ都市部で地味に痛かったのは、駐車場代のほう。月極駐車場は高く、出先でちょっと停めればコインパーキング代もかさむ。「車を持つこと」より「車を停めること」にお金がかかる感覚でした。
つまり都市部の我が家にとって、車は「持ってはいるけど主役ではない」存在。この前提が、移住で一変します。
地方は”車社会”、1台では回らず2台が必須に
移住して最初に直面した現実。それは、地方では車が「1台」では生活が回らないということでした。我が家は移住を機に、車を2台持つことになります。
なぜ2台も必要なのか。理由は3つです。
1つめは通勤。 地方は電車やバスの本数が都市部とはまるで違います。時刻表とにらめっこする生活では仕事に間に合わない。通勤の足はおのずと車になります。
2つめは共働き。 我が家は夫婦どちらも仕事があり、それぞれ別の方向へ通勤します。1台を取り合うわけにはいかないので、必然的に「1人1台」になりました。
3つめは子育て。 子どもの送り迎え、習い事、ちょっとした買い物まで、地方ではすべて車移動が基本です。徒歩や自転車で完結していた都市部の感覚は、もう通用しません。
都市部で主役だった「電車と自転車の生活」は、移住とともに完全に終わりました。代わりにやってきたのが、生活のすべてが車を前提に回る暮らし。便利になった面も大きいのですが、その分、家計には車のコストがのしかかってきます。

正直に公開、増えた車の維持費の内訳
では、実際にどれくらい増えたのか。我が家のケースを、できるだけ正直な数字で公開します。
増えた要因は、ひとことで言えば 「車が1台から2台になったこと」 に尽きます。維持費はおおむね2台分にふくらみました。
- 2台目のリース代:月2万円、さらにボーナス月(年2回)は+3万円(このリースが得だったかは次の項目で正直に検証します)
- ガソリン代:都市部では1台で月5,000〜10,000円ほどだったのが、山口では2台で月10,000〜15,000円ほどに
- 自動車保険:2台分で年間およそ7万円(1台あたり年35,000円。内訳は次項で)
- 自動車税・車検:これらも当然2台分かかる
こうして並べると、車にまつわる固定費は移住で確実に増えました。これは地方移住の、ごまかしようのないリアルなコストです。「移住すれば何もかも安くなる」わけではない——車はその代表例だと思います。
ただ、ここで諦めて言い値をぜんぶ払うのではなく、増えた出費をどう抑えるかで家計のダメージはかなり変わります。我が家がやったのが、次の工夫です。
増えた車の出費と、我が家の向き合い方
車のコストは増える。それでも、向き合い方しだいで家計のダメージは大きく変わります。ここでは、我が家の「車の買い方の本音」と、実際に効いた節約の工夫を3つにまとめます。
2台目はカーリースにした。でも今なら「質のいい中古車の一括購入」をすすめる
先に、いちばん正直なところを書きます。我が家は2台目を 軽自動車のカーリース で用意しました。2台目は日常使いの足代わりなので細い田舎道をすいすい走ることができる軽自動車がオススメです。でも振り返ると、質のいい中古車をまとまったお金で一括購入した方が、トータルでは得だった——これが今の本音です。
まず、リースの実額を公開します(読者の方がいちばん気になるところだと思うので)。我が家のカーリースは、毎月2万円。さらにボーナス月(年2回)は+3万円で、その月は5万円です。ならすと年30万円ほど、7年契約なので総額はおよそ210万円になります。
ここで大事なのが、リースは「車を買っている」のではなく「借りている」 ということ。契約が終わる7年後には、車を返さなければいけません。つまり、210万円を払っても、手元には何も残らない のです。(正確に言えば7年後、さらに車の残価額50〜60万円程支払えば自分の車になるそうですが、総額270万円程支払う価値があるかどうか)。
一方、もし 中古の軽自動車を120〜150万円ほどで一括購入 していたらどうだったか。7年後もその車は 自分の資産 として手元に残ります。乗り続けてもいいし、売ってお金に換えることもできる。同じ「7年間、足として使う」でも、終わったあとに残るものがまるで違います。
もちろんリースは税金・車検・メンテナンス込みなので、中古を買う場合はそこに7年分の維持費を足して比べる必要があります。それでも、「払う総額が多いうえに、最後に車が残らない」 という構図は変わりません。これが、私がリースを「割高だった」と感じる理由です。
——とはいえ、当時の我が家にとって、リースが間違いだったとは思っていません。 移住直後はとにかく資金に余裕がなく、頭金や諸費用でまとまった現金を出す余力がなかった。初期費用ゼロですぐに2台目を用意できるリースは、あの時の状況では合理的な選択でした。
正直に打ち明けると、その後に資金へ余裕ができた事情もあって(※この話はいずれ別の記事で)、「あの時まとまったお金があれば、中古を一括で買えたのにな」と思えるようになった、という面もあります。後出しと言われればその通りかもしれません。
そのうえで、これから移住先で2台目を検討している方へ、私の結論はこうです。
- どうしても初期費用を抑えたい/今まとまった現金を出したくない人 には、すぐ乗り出せるカーリースも選択肢になります。
- でも、資金を用意できる・作れる人なら、質のいい中古車を一括で買う ほうがトータルで得。借りて返すより、買って資産にする。これが我が家の反省をふまえた、本音のおすすめです。
自動車保険も「一括見積もり」で見直した
車が2台に増えると、当然そのぶん自動車保険も重くなります。そこで移住を機に、無料の一括見積もりサービスで複数社を比較して見直しました。
結果、我が家はもともと入っていたソニー損保のまま、補償内容だけ見直して2台で年7万円に。比較したからこそ「今のままでいい」と納得して払える状態になりました。見直し=必ず乗り換え、ではないので、「結局そのままだった」としても無料の一括見積もりなら損はゼロです。
この保険の見直し方(車両保険を外した判断・対人対物は無制限など)は、専用記事でじっくり書きました:【地方移住×車】自動車保険は一括見積もりで見直す|2台で年7万円にできた実体験
救いは「駐車場が激安」なこと
最後に、増えた出費を相殺してくれる嬉しい誤算も。それが 駐車場代の安さ です。
我が家の駐車場代は、1台で月3,000円ほど。2台借りても月5,000円ほど です。都市部の月極駐車場を知っている人なら、この安さがどれだけありがたいか分かるはず。都市部では1台分でもこの何倍もしていましたし、出先のコインパーキング代も地味に効いていました。
車の台数は増えたけれど、1台を「停めておく」コストは激減した。これは地方移住の、車まわりでは数少ない”得”の部分です。
まとめ:車は増えた。でも家計トータルでは、それでもプラス

正直にまとめます。地方移住で、車にかかるお金は確実に増えました。 1台から2台になり、リース代・ガソリン・保険・税金が、おおむね2台分にふくらみました。「移住すれば何もかも安くなる」は、車に関しては当てはまりません。
それでも、我が家は 家計トータルでは移住して下がった と感じています。理由はこうです。
- 🚗 車は増えた:1台→2台で、維持費はおおむね2台分に
- 🅿️ でも駐車場は激安:1台3,000円・2台でも5,000円ほどと、都市部ではありえない安さ
- 🏠 住居費が大きく下がった:車の増加分を、住居費のダウンが上回った(→ 詳しくはインフレ時代に、あえて地方移住を選んだ理由へ)
- 🧾 工夫と学び:保険は一括見積もりで見直して納得して契約。2台目はリースにしたが、「次に買うなら質のいい中古を一括で」という学びも得た
増える項目(車)もちゃんとある。でも、減る項目(住居費・駐車場ほか)のほうが大きかった——これが我が家のリアルな損得です。
これから地方移住を考えている方へ。家計を試算するときは、「車は2台前提」で多めに見積もっておくと安心です。そのうえで住居費などの固定費ダウンと差し引きすれば、トータルで本当に得かどうかが見えてきます。我が家の場合は、増える車のコストを差し引いても、移住して家計はラクになりました。



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